バーコードの基礎知識

サテラ/imageRUNNERで実現するバーコードソリューション

現在、バーコードの利用は、製造業における工程管理や、流通業における物流管理、小売業における売上管理などに限らず、さまざまな業種や業態に広がりを見せており、納品書や請求書などの伝票処理や、販売促進用のカタログやパンフレット作成などでも、バーコードを利用するケースが増えてきています。
オフィスへのバーコードシステムの導入は、入力ミスを防ぎ情報精度を向上させると共に作業の迅速化を図って時間や人員コストを削減することができますが、システム導入にあたっても必要な投資を最小限に抑えながら効率的に導入と運用ができるシステムが求められています。
このような背景から、バーコードを利用した各種伝票や販促物などの印刷のために特別なシステムを導入することなく、オフィスで業務用に使用しているプリンターから簡単にバーコードを印刷できるシステムを構築したい、というニーズが高まっているのです。

最適化されたバーコード

バーコードシステムを導入し活用するためには、正確なバーコード生成が必要不可欠になります。バーコード自体の精度が低いと、読み取りエラーが発生し、必要なデータを取り出せなくなるだけでなく、その後のデータ処理工程すべてに影響を及ぼすからです。
バーコード製品を選択する際には、バーコード生成がどれほど正確に行われるかが重要になりますが、使用しているパソコンのOSやプリンタードライバー、プリンターの種類によって、バーコード印刷の精度が異ってしまいます。
たとえば、パソコンでプリンターを使用するために必要なプリンタードライバーは、OSの種類やバージョンにより異なります。その結果、あるパソコンからあるプリンターに印刷したバーコードは正しく読み取れるが、OSの異なる別のパソコンや別のプリンターから印刷したバーコードは、バーの太さが読み取り可能な範囲より太くなったり、逆に細くなってしまったりして読み取れないといった問題が発生するのです。
また、生成されたバーコードが、プリンターの解像度に合っていない場合にも、読み取りにくい不正確なバーコードが印刷されてしまう、といった問題が発生します。
この問題に対応するために、サテラ レーザービームプリンターやimageRUNNERに最適化して開発されたのが、キヤノンイメージングシステムズ製のバーコード製品群です。

サテラ/imageRUNNERでの出力に最適化されたバーコードフォント

バーコード TrueType フォント BT-F1」は、さまざまなアプリケーション上でフォントとして使用することでバーコードを簡単に表示・印刷できるアウトライン・フォントです。両製品では、サテラ/imageRUNNERの解像度に合わせてフォントを生成することで、最適化を実現しています。

バーコード TrueType フォント BT-F1」を使用してサテラから出力したGS1-128(EAN-128)の正常な印刷例。

他社製バーコード製品とサテラの組み合わせで出力した不正な印刷例。バーが太くなりバー間のスペースが極端に狭くなったりつぶれたりしているため、正常に読み取ることができない。

サテラ/imageRUNNERでの出力に最適化された二次元コード生成アプリケーション

2DCodeMaker TD-C1」は、二次元コードの生成/印刷を行うWindows専用ソフトウェアです。生成された二次元コードシンボルは、さまざまなアプリケーション上でイメージデータとして利用できます。このイメージはサテラ/imageRUNNERプリンタードライバーの解像度に合わせて生成されるため、印刷時に切れたり隙間が空くようなことがなく、印字することがでるようになっています。

2DCodeMaker TD-C1」で生成したQR Codeをサテラで出力した正常な印刷例。
他社製バーコード製品とサテラの組み合わせで出力した不正な印刷例。セルが太くなったり細くなったりしているため読み取ることができない。

キヤノン製帳票ツールとの連動でオフィスにバーコードシステムを導入

バーコード TrueType フォント BT-F1」と「2DCodeMaker TD-C1」はキヤノン製帳票ツール「imageWAREFormManager」と「ReportCraft」に対応しています。これら帳票ツールと連動することで、オフィスにバーコードを利用した効率的な帳票発行システムを導入することが可能となります。
「imageWAREFormManager」は、帳票フォームを快適に作成できる帳票フォーム設計機能とオーバーレイ印刷機能をそなえ、クライアント/サーバー環境からWeb環境まで、一貫したフォーム資産を活用できるミドルウェアです。既存の紙帳票をスキャナーで読み込み、そのデザインを利用してフォーム設計を行えるなど、効率的に帳票フォームを作成できる「imageWAREFormManager」と、「バーコード TrueType フォント BT-F1」、「2DCodeMaker TD-C1」を連動させることで、バーコードを利用した帳票をサテラ/imageRUNNERから発行するシステムを容易に導入することができます。
「ReportCraft」は、AccessやOracle、SQLServerなどのデータベース上のデータを帳票フォームに直接反映できるデータベース連携型のレポート作成ツールです。「imageWAREFormManager」で作成された帳票フォームを利用することができ、帳票フォーム上で、データベース上のデータをバーコード化、二次元コード化し、サテラ/imageRUNNERから帳票を印刷する、といった使い方が可能です。データベースと連動したバーコード入り帳票発行システムを、特別なカスタマイズをすることなく導入可能です。

「imageWARE Form Manager」での二次元コード使用例。フォームエディター上で配置指定するだけで、二次元コードが印刷された帳票を出力することができる。
「ReportCraft」でのバーコード使用例。データベース上のデータを帳票上にバーコード化して印刷することができる。

既存の企業システムにバーコードを組み込む

バーコード TrueType フォント BT-F1」は企業システム組み込み用の開発支援ライブラリー(DLL形式)を提供しています。フォントとDLLを既存の企業システムに組み込むことで、現在使用している環境でバーコード入りのドキュメントを印刷することが可能になります。
例えば、すでにJANコードによるコンビニエンスストアでの料金代理収納を利用した請求書発行システムを導入済みの企業であれば、新料金代理収納に対応したシステムへの移行がスムーズかつローコストに実現することが可能です。
2DCodeMaker TD-C1」は、二次元コードの企業システム組み込み用として、QR Codeに対応しています。二次元コードのシンボルイメージを生成するためのActiveXコントロール(OCXプログラム)として用意しており、既存の企業システムに組み込むことでバーコード作成から印刷までのオペレーションを自動化することが可能です。

一次元バーコードの企業システム組込み例

● サーバーへの組み込み例

● クライアントへの組み込み例

二次元コードの企業システム組み込み例

GS1-128(EAN-128)による標準料金代理収納について

コンビニエンスストアでの代金決済システムに対応したバーコード製品

コンビニエンスストアでの公共料金等の代理収納の帳票に用いられるバーコードは、高精度な生成・印刷が不可欠です。このため、プリンターやバーコード製品、あるいはその組み合わせによっては、精度が低いバーコードが生成・印刷され、読み取りエラーが発生し、その結果コンビニエンスストアでの読み取りが出来ない場合もあります。 「バーコード TrueType フォント BT-F1」は、「サテラ レーザビームプリンタ」および「image RUNNER 」の解像度に合わせてフォントを開発することで最適化を実現しています。

プリンター解像度と出力されるバーコードサイズ

規格:

プリンター解像度
-
構成ドット数
-
最小モジュール幅
0.169mm
バーコード幅
60mm以下

P1:

プリンター解像度
240dpi
構成ドット数
2
最小モジュール幅
0.212mm
バーコード幅
66.05mm

P2:

プリンター解像度
300dpi
構成ドット数
2
最小モジュール幅
0.169mm
バーコード幅
53.75mm

P3:

プリンター解像度
400dpi
構成ドット数
3
最小モジュール幅
0.190mm
バーコード幅
59.80mm

P4:

プリンター解像度
600dpi
構成ドット数
4
最小モジュール幅
0.169mm
バーコード幅
53.75mm

P1ではモジュール幅、バーコード幅が規格外となっているため使用不可、P2は規格内ですが2ドットでの打ち出しとなるため読み取りに不安があります。P3、P4は規格を満たし、高い精度で読み取りが可能です。「バーコード TrueType フォント BT-F1」で作成したバーコードを、600dpiに設定したサテラ/imageRUNNERから出力することで、読み取り精度の高いバーコード入り帳票が印刷できます。

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